「エモい」という言葉に出合っていた。
どこで見たのか、何処に見付けたのか、見失ってしまったが ・・・。
わざわざ「野暮ったい」と、人や物を取り上げてやっつけるとは、随分過激だと思ったものだ。
そして、それが私の辞書に「エモい」という言葉がないためだと分かるのに、そんなに簡単なことではなかった。
「俳優がカバーしたの昔の曲」は単純で、今の歌のように複雑ではないから、感情を込めて歌いやすいという。
その代表曲として『木綿のハンカチーフ』が、取り上げられていた。
太田裕美の『木綿のハンカチーフ』1975年
「俳優がカバーした」。
あまり使ってこなかった言葉だ。リバイバルで、○○が歌った曲を□□がリバイバルで歌っている、というふう言っていた。
45年前ドーナツ盤で聴いたが、YouTube で聴いてみた。
恋人をあなたと呼ぶのが「エモい」。
相手に話しかける時の呼び名として「あなた」が使うことに、昭和レトロを感じるのだという。
太田裕美の『木綿のハンカチーフ』が流行った頃は、この「あなた」が当たり前のように使われていたが、今はそういう呼び方をしないので「エモい」のだと。
多分、この話し手は、私と同世代だ。
それにしても、この「エモい」には馴染めない。
「エモい」は、80年代米のロック一ジャンルでEmo(エモ/emotionalの略)から派生した言葉らしい。
なんとも言い表せない心地いい気持ちになったときに使う、主に若者の間で浸透している俗語とも。
「えもい」とは書かないから、私には
違和感があるのだろう。
片仮名語や俗語が氾濫していることに
辟易しているところがある。
太田裕美の『木綿のハンカチーフ』を聴いて
くれること、昭和を感じてくれることが嬉しいことに変わりはない。