西行の桜
2017.04.17 Monday
桜の開花・満開には、西行の「ねがはくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月のころ」に、自然とその光景を思い描いてしまう。
今年桜の満開の頃に月を眺めたのは、おぼろ月夜ではなく白くなった月だった。
これは、ソメイヨシノと月を組み合わせた画像だ。
和歌のいう如月(旧暦2月)の望月は、3月12日だった。
今年一番早かった東京の桜の満開4月8日だったから、ちょっと無理だ。
1ヶ月後の弥生の望月なら4月11日だったから、この桜と月(実は、月は十六夜だ。)を見られるだろう。
西行が、如月の望月の頃に、満開の桜の下で、死にたいという
願いは叶っただろうとする考え方もあるようだ。
文治六年(1190年)2月16日は、新暦では 1190年3月30日と
いう計算があるらしい。
桜の咲く頃の満月の日を、西行の忌日にしたいという
古の人の思いを感じる。
しかも、当時は桜はまだ山桜だっただろう。
満開の山桜
如月の桜は難しい。
私は、桜の満開に合わせて満月を見ようと、何日も前から待ったが、雲に邪魔されて一つの画面には入らず白い月だった。
望月の「ころ」は、確かに時を表していた。
弥生の望月過ぎに、満開の桜の下でささやかな幸せを感じている。