寒くなったと思うころ
2017.11.17 Friday
寒くなっている。確実に気温が下がってきている。
日照時間が短くなっているせいだ。太陽の周りを回る地球の動きがどうの ・・・という問題なのだろうが、また冬に向かっているというだけだ。
秋の日はつるべ落とし。
立冬を10日過ぎた日。日没は午後4時31分。冬至直前まで毎日1,2分ずつ早くなっていく。
感慨はなくていいのだろう。
苦難や懊悩の少ない穏やかな日々がこのように暮れれば。
この頃の夜は冷える。
外に出て、空を見上げてみる
あの柄杓ひしゃくの星の連なりが見える。
夜半、ちょうど縦に並ぶ。
冴え冴えと澄み渡って、星々が空いっぱいにきらめいている。
こんな和歌があった。
かささぎの 渡せる橋に おく霜の
白きを見れば 夜ぞ更けにける
中納言家持『新古今集』冬・620
七夕の日、牽牛と織姫を逢わせるために、かささぎが翼を連ねて
渡したという橋ーー天の川にちらばる霜のようにさえざえとした星
の群れの白さを見ていると、夜もふけたのだなあと感じてしまう。
ーおく霜の 白きを見ればー
「霜」は、「天上に散らばる星」のたとえ。
夜は、静かで寒い。