さくらは、西行の桜か、石部の桜か、ある山桜か・・・。古に倣して桜を眺め 

    自らの過去・現在・未来の生への執着・悔恨・不情理・謝罪・希望・理想を記して      

    この生の証しとする。
日光のしだれ桜
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     今年は、私には桜の季節が長く、いろいろな桜を観ている。

       雪の桜やライトアップもあったが、生活の中の「ふとした一瞬」に入り込んでくる桜に出合いたいと思っていた。鳥のように俯瞰したい、真岡鐵道の客車の中にまでに映るだろう桜も観たいと思っていた。

     日光田母沢御用邸記念公園の枝垂れ桜を観てきた。

            
         樹齢約400年 高さ約15m 幹周り約4m

     この桜の開花に合わせて、「皇后御学問所」の特別公開が行われていると知り、是非その2階から眺めてみたいと思ったのだ。
     
     残念ながら満開は過ぎていた。
     しかし、その窓越しに眺められる枝垂れ桜には、探していたものだ。
     盛りは過ぎていたが、枝垂れの薄紅の流れは、うっとりと悩ましくさえある。

                 
               

     繰り返してきた春も廻りながら、その眺め一コマ一コマで、時は止まっているように感じる。
     ゆっくりと話しかけることも出来ただろう、静かなうちに思索も広がっただろう。


     
    Posted by : 桜の好きなKOMUT | さくら | 23:08 | comments(0) | trackbacks(0) | -
    川内原発は再稼働するか
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       全国で最も早く再稼働の手続きが進んでいる、
         鹿児島県の川内原発1号機と2号機について、
       鹿児島地方裁判所は、「国の新しい規制基準に不合理な点は認められ
       ない。」などとして、
         再稼働に反対する住民が行った仮処分の申し立てを、
       退ける決定を出した。
       

               ♧♧再稼働について国の審査に合格した高浜原発
                 3号機と4号機には、今月14日、福井地方
                  裁判所が「国の規制基準は緩やかすぎて、
                  原発の安全性は確保されていない」として、
                  再稼働を認めない決定を出していた。     


                ♦♦国の新しい規制基準について裁判所の判断が分かれた。♦
           

        ♤♤九州電力は、最も早いこの7月の再稼働を目指す。♤



       同じ日、東電は発表した。
        〈福島第一原発のK排水路に設置したポンプ全8台が発電機の故障によ
         り停止し、放射性物質を含む雨水が港湾外の海に流れ出た。〉


                                by soon


       K排水路は、原子炉建屋周辺の雨水などを流す目的で設置されたもの。
      2号機原子炉建屋の屋上にたまった高濃度の放射性物質を含む雨水などが
      事故直後から外洋に流出していたとみられることが今年2月下旬に判明し
      たため、排水をポンプで汲み上げ、港湾内につながる別の排水路に移送す
      る対策を講じたばかりだったようだ。

       これで、「完全に、制御されている。」と言えるのだろうか。


       
      Posted by : 桜の好きなKOMUT | もん・さいじき | 22:45 | comments(0) | trackbacks(0) | -
      磯上の山桜まで
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         やはり足が北を向いてしまった。
         大田原市磯上(いそがみ)の山桜を見てきた。
         県指定天然記念物に指定されているが、開花の時期など気にはしていたが、今まで見る機会を得ていなかった。


            


         地元の「桜光会」の人たちが保存活動を行っていて、この期間ライトアップもしている。
         推定樹齢300年の山桜は、傘状に大きい枝を広げ、荘厳な姿を浮かび上がらせている。


             

         開花が例年よりやや早く、丁度満開に見ることが出来た。

           

         幹周りが5m、高さが13mあるという。
         
         近づくと、桜の枝にすっかり包まれてしまった感じがした。


            

         この山桜は、八溝山登り口の一の鳥居脇にある。
         多くの信仰の人たちを見てきたことだろう。
           


         
        Posted by : 桜の好きなKOMUT | さくら | 22:14 | comments(0) | trackbacks(0) | -
        ライトアップの桜
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           桜も満開を過ぎる頃になると、私たちの花を観る目は桃や梨などに移ってしまう。

           近くで桜をライトアップしているというので行ってみた。満開の頃からやっていたらしい。

              

                 常陸大子町の久慈川河畔

           人が作った景色は好まないが、もう今年の桜も見納めかと思うと、それも許せる。 
           
              

           桜でなくてもいいかもしれないが、その豪華さは味わえた。

              


           北へ行けば、山に分け入れば、江戸彼岸も、峰桜や深山桜もある …。


           
          Posted by : 桜の好きなKOMUT | さくら | 23:11 | comments(0) | trackbacks(0) | -
          今が盛りの山桜
          0

              「願はくは 花の下にて 春死なむ …」と詠んだ西行が、奇しくも「その如月の望月」に死んだ。ちょうど、それは桜の満開の頃だ、と書いた。
              この「桜」は染井吉野ではなく「山桜」だから、むしろ今頃だったのか。

              私の周りでは、山桜が満開になっている。


                              
                     茨城県常陸大宮市

             岩手県平泉町は、国名勝に指定された束稲山(はだしねやま)で、住民と協力し「桜情景復活事業」に本格的に着手した、という記事を目にした。(河北新報)する。「町中心部からちらほら見える程度」を、今後10年で400本の桜(江戸彼岸)を植樹するという。
             西行が見た束稲山に近づくような事業にしたいとし、ゆくゆくは駒形峰山頂から3分の1が桜で覆われるような景観づくりが考えられているらしい。

                       

             
             『吾妻鏡』などによると、奥州藤原氏の安倍頼時が1万本の桜を植えたと伝わる。平泉を訪れた西行は「聞きもせず束稲山の桜花 吉野のほかにかかるべしとは」(『山家集』)と詠み、桜の名所として名高い奈良県の吉野山に匹敵すると称賛した。

              私の周りの山桜だって相当にいい眺めだ。西行にも認められることだろう。



             
            Posted by : 桜の好きなKOMUT | さくら | 19:37 | comments(0) | trackbacks(0) | -
            満開に雪
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               8日は季節外れの雪になった。5年ぶりというが、このように白くはならなかった。
               昼過ぎまで降ったものの、霙から雨に変わったので、夕方には家や木々の周りは消えた。

               満開の桜にも、雪が積もった。

                                   

               桜も寒そうだ。
                 私は、桜に降る雪を見ることが出来て、嬉しくてたまらない。
               桜にはもともと惹かれているが、「雪○花」が同時に見られることなど、そう多くはない。

               「大雪やが。爺ちゃん、四月に大雪が降ったがや」
               「おう、えらい雪よのお …」
               何度かここに登場させた宮本輝の『蛍川』で、竜夫が銀蔵爺の「四月に大雪が降った年には、その大雪みたいに、右に左に蛍が降るがや」を信じていたところに雪が降ったので、今年は蛍狩りに行こうと訪ねた。

               「月光が弾け散る川面を眼下に見た瞬間、声も立てずその場に金縛りになった。何万何十万もの蛍火が、川の淵で静かにうねっている。そしてそれは、それぞれが心に描いていた華麗なおとぎ絵ではなかったのである。蛍の大群は、滝壺のそこに寂莫と舞う微生物の屍のように、はかりしれない沈黙と死臭を孕んだ光の澱と化し、天空へ天空へと光彩をぼかしながら冷たい火の粉状になってまいあがっていた。・・・」

               私の周りでもこの夏、蛍の乱舞が見られるだろうか。


               
              Posted by : 桜の好きなKOMUT | さくら | 22:33 | comments(0) | trackbacks(0) | -
              桜と蒸気機関車
              0

                 関東平野の東端の、第三セクターが運営する路線の無人駅でも、この季節は桜に包まれて明るく華やかな雰囲気になる。乗降客はいつもと変わらないが、改札を出て母を呼ぶ子供の声が辺りいっぱいに響いて聞こえる。。

                                     
                       


                 茨城県の下館から北上して栃木県に入り、陶芸の町益子を廻って茂木に至る、今も機動車が走っている路線、真岡鐡道だ。土・日には蒸気機関車(C11325とC1266)が走っている。下館ー茂木間2市3町17駅の約41.9kmを1時間8分かけて、1日1往復する。

                 駅舎に沿って染井吉野が植えてある。人の胴回りぐらいあるだろうか、20本以上ある。第三セクターになったのが、1988年だから、そのころ植えられたのだろうか。
                 ちょうど満開で、辺りを明るくしている。
                 黒く磨きあげられている蒸気機関車が、桜に包まれた多田羅駅に停車した。停車時間は短く、間もなく黒い煙を出して力を蓄え始める。

                          


                 汽笛が鳴る。いよいよ、黒煙がさよならを言って、離れていく。


                        

                 この桜は人によって駅に、生活の中に植えられたものだが、いい意味でほとんど手が加えられていないので、いかにものびやかに思いのままに咲いている。その下を蒸気機関車が、力強く走り抜ける。C11325は、昭和21年生まれの70歳。平成9年5月に解体修理され、10年11月からここを走っているという。沿線には桜の名所が何箇所かある。桜に力をもらっているのだろう。
                 
                 

                 
                Posted by : 桜の好きなKOMUT | さくら | 17:27 | comments(0) | trackbacks(0) | -
                月をともなわぬ桜
                0

                   昨夜はずっと朝まで、月が顔を見せてはくれなかった。暦の上では、満月のはずだった。
                   そう、如月の望月であったのだ。

                   西行の桜も、月のない、市井の夜桜になってしまった。

                                                

                      願はくは 花の下にて 春死なん その如月の 望月のころ


                   辞世の句ではなく、ずっと若いときに詠んだものらしい。
                   「桜の花を愛でるあまり、陰暦二月の満月のころ、盛りの花のもとで死ねたら本望だ。」といったのだ。奇しくもその日に亡くなっているのが、西行の辞世だと思われる理由だ。 ー 結局、死を語ることは、生を語ること、いかに生くべきかを知ることだと言っているのか。常に死が念頭にあったから生きることを大事にしたという。

                  その桜の美しさは、      千波の桜花月明

                     久方の 光のどけき 春の日に しず心なく 花の散るらむ
                  と詠んだ紀友則の頃の和歌から認められ、そして、長い年月を隔てて生きている 。


                   
                   
                  Posted by : 桜の好きなKOMUT | さくら | 20:26 | comments(0) | trackbacks(0) | -
                  朝日堂 夕日堂
                  0

                     いよいよ仕事が始まった。始まってしまった。
                     昨年4月に始めた講師の仕事だ。3月30日付で退職し、ここからすっきりと離れるはずだったが、再スタートだ。教科全体の守備範囲が僅かに減ったものの、人員の削減とベテラン・新人の転出入とが重なって、「残ってくれ。」と引き留められた。
                     少し期間が短くはなりそうだが …。それでも、今日はエイプリルフール。「実はなかった。」と聞きたいものだった。


                     ここを離れる前にと、訪ねておいたところがある。朝日堂と夕日堂だ。どこにでもありそうな小さな祠だ。ここに来たばかりに、町案内の地図を見たとき、小学生のころ栃木県内に残る言い伝え・伝説などを集めた小冊子の名が、この「朝日堂 夕日堂」であったかと思い出していた。そして、依然明確には甦らないが、40年以上を超えて確かにそうだったと思えるようになっている。

                                     
                         山並み西面に立つ朝日堂 と 西日を受ける夕日堂

                     茂木市街あるいは七井から笠間に向かう県境の仏の山峠にある。説明板がある。
                             磯四郎左右衛門と一人娘お仙の伝説にまつわる堂として有名である。
                       朝日に向かって西山麓に建つ堂が朝日堂、夕日を浴びて東山麓に建つ
                       堂が夕日堂である。二つの堂は、磯四郎左右衛門の菩提を弔うため、
                       天文二十四年(1555)に建立され、十一面観音菩薩像を安置している。

                     言い伝えとは、こんな話だ。
                       仏の山峠に1軒の茶屋があり、お仙という娘がいた。お仙は峠に出る
                             追剥が父親であるあることに気づき、止めさせようと、旅人を装って
                       峠に向かい、父親の手にかかって死んでしまう。父親は犯した罪を悔
                       い、娘の冥福を祈るためお堂を建てて、朝な夕なに祈りを捧げた。

                             
                        朝日堂にある板東二十八番札所の表札

                     今のお堂は、建て替えられて二十年くらいではなかろうか。檜の板が少しだけくすんできている。お堂を囲む杉は、周囲を明るくするためにか、切り倒されていた。下草も木々の手入れされて周りの環境も整えられ、保存に関わる人々の気持ちが窺える。    

                     夕日堂から望む朝日堂遠景
                                                      
                              


                     
                    Posted by : 桜の好きなKOMUT | ひとりごと | 19:21 | comments(0) | trackbacks(0) | -
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