「違憲」三学者の逆襲
2015.06.28 Sunday
国会は異例の延長がなされ、安全保障関連法案の審議は継続している。
22日衆院平和安全法制特別委員会では、有識者5人を招いて参考人質疑を行った。
1人は先の、野党推薦の小林節慶大名誉教授で、「憲法に違反し、政策としても愚か。廃案にすべきだ。」と重ねて主張した。
これに対して、
与党が推した西修駒大名誉教授は、「戦争抑止法案だ。」と法整備の必要性を訴え、集団的自衛権についても「明確に憲法の許容範囲だ。」と指示。
民主政権で防衛相を務めた(与党推薦)森本敏氏も、「周辺諸国の脅威に対応する十分な体制が、今の法体系では出来ていない。」と、現行法の不備を指摘した。
あと2人の元内閣法制局長官までも、「違憲」を指摘している。
宮崎礼壱氏。違憲性を指摘、取り下げを要求した。
阪田雅裕氏。「従来の政府解釈の基本的論理を変更するものだ。」と指摘。
初めの、小林節慶大名誉教授は今月4日の衆院憲
法審査会で、長谷部恭男早大教授、笹田栄司早大教
授とともに「憲法違反」と指摘している。
そして、すぐに菅官房長官が「認識の相違」と見解を述べた。
次いで安倍首相は、G7後の会見から「合憲」の政府見解を力説続けた。
注目したのは、この後の小林、長谷部、笹田三学者の反論だ。
小林氏は、「『合憲』と判断する政府見解の根拠として、最高裁による1959年の砂川判決を挙げ、憲法を無視した政治を行おうとする以上、独裁政治の始まりだ。」と述べている。(15日時事通信)
衆院憲法審査会は15日、高知市で地方公聴会を開き、一般公募の6人が憲法をめぐり意見を述べた。集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ安全保障関連法案に5人が反対し、賛成は尾崎正直高知県知事だけだった。
「独裁政治の始まり」を使った三学者の逆襲は、もっと広く認識されたい。