「パナマ文書」って何。タックスヘイブンの恩恵にあずかっている人は誰。
政治家の二言目に出てくる「国民の皆様」を思い起こしていたら、ふと出くわした話題の言葉だ。
こういうへりくだり、自分を(過剰)卑下することが、敬語インフレの最たるもので、日本語が持つ折角の力をそいでいるという。(週刊朝日)
「お送りさせていただきます」、「報告させていただきます」、「意見を言わせていただきます」などと、「させていただく」を多用するのを、「させていただきます症候群」とも呼んでいる。
話し手はいかにも、謙遜的な発言をしているつもりなのに、聞き手に違和感を与えているというものだ。
へりくだり、謙遜は、長年日本文化では美徳とされてきたが、時代とともに意味内容が変容してきてしまっているということだ。
さらに、強い謙遜や自虐的な発言が繰り返されると、受け止める側は無意識のうちに、「賞賛(他者承認)」を求める心を感じ取ってしまうものだ。
強い謙遜」や「自虐的な発言」を行う人に対し
て、相手は「自分よりも格下だ」と感じ、優越感
を持って対応するようになるともいう。(cotree)
こうなると、「対等な人間関係」を築くことが
難しくなってしまう。
これらの敬語のインフレ状態について問題にしたのは、日本語(敬語も)の、ちょっとした婉曲表現が人と人との間を整えてくれるし、会話もスムーズに運んでくれる機能を持っているはずのに、「過剰な謙遜」それらを削いでいる思うからだ。
英ウィリアム王子の記者とのやりとりを読んだからだ。(週刊朝日)
ウィリアム王子とキャサリン妃が初めてロイヤルベビーを抱きしめ、病院
関で待つカメラの前に現れた。赤ちゃんの感想を聞かれて、
王子が“He's got her looks, thankfully.”(幸いルックスは彼女似だ)
と言うと、
妃は笑顔で“No, no, I'm not sure about that.”(いえいえ、そんな
こときっとないと思うわ)とすかさず謙遜(けんそん)。
その先の王子の一句がさえている。“He's got way more hair than
me, thank God!”(ぼくより髪の毛がふさふさなんだ。神様ありが
とう)。
ナイスへりくだり。画面に映るベビーのお頭は、もちろん、ツルツル
である。もし王子が「今後、心をこめてこの子を育てさせていただき
ます」と締めくくったならどうか。かなり殺風景。
単純に面白い記事だった。