31歳の教授が誕生した。
横浜市立大学が22日、再生医学研究で優れた成果を上げている医学部の武部貴則准教授を、同大学先端医科学研究センター教授に任命した。以下Yahoo!
武部教授は、医学部在学中から研究を始め、
卒業し医師免許取得後に臨床研修を経験せず、
大学院にもいかず研究の道に入った。いまだ
博士号を持っていない。
iPS細胞から「ミニ肝臓」を作るという画期
的な研究を行う一方、生活習慣病の改善のため
に「広告医学」にも関わっているという。
一方、この華々しい昇任が発表されたまさにその日。同じiPS細胞の研究
で研究不正(捏造・改ざん)があったことが発表された。京大 iPS細胞研究所。
研究不正を行った山水康平氏は36歳の任期付
きの助教。京大で博士号取得、米国立衛生研に
も留学の経験がある。その不安定な身分との関
連が取りざたされている。
iPS細胞研究所の研究者は、教授ら一部の主任
研究者を除くと有期雇用。山水助教も雇用期限
が今年3月末に迫り、研究成果が雇用延長や別
機関での就職に反映される状況だったらしい。
研究不正の動機は本人にしか分からないが、山水氏が研究者としての
ターニングポイントにあり、博士号取得者が年間1万6千人程度輩出され
るうちの10%程度がポストドクター(有期雇用研究者)になるという。
そして、 山水氏は今年度まで文部科学省から科研費若手研究(B)を助
成されているが、博士号取得後8年の今年が最終年だった。民間企業は
年功序列などもあり、なかなか36歳博士号取得者などを採用しない。
同日同分野の若手研究者二人に当てられた光
は、決して勝者と敗者を分けはしないが、影の
部分を映し出してしまった。
昨年8月東大分子細胞生物学研渡辺嘉典教授
の5本の論文でデータの捏造や改ざんが認定。
米サイエンスやネイチャー掲載論文は訂正や撤
回。11月東大大学院に在籍していた院生の博士
論文が盗用で博士号取り消し(現北大准教授)。
高額の研究費のかかることが如何ともしがたい事の発端か。
私は大学での人文科学系の教育の機会を得ようとしたが叶わなかった。
大学生を教育する者もいないと、健全な裾野は形成されないだろう。