さくらは西行の桜か、醍醐桜か、ある山桜か・・・。周りに起こる出来事から
自らの過去・現在・未来の生への執着・悔恨・不条理・謝罪・希望・理想を綴り、
自らの生の確認としたい。
気になる言葉
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     桜をはじめとして春の到来を確かめていて、気になる言葉に出合った。

     春の魚を探してホタルイカに至り、「ホタルイカ
    の身投げ」という言葉に出合った。ホタルイカの
    投身自殺だ。沖漬けの旨さに惹かれている。
     旬、近くなった富山へ食べに行こうと思った。
    生では食べないらしい。身投げは、産卵して浜に
    打ち上げられた様子。触手の先端が何かに触れる
    と淡く光り、その青白い線が海岸線に延々と続く
    幻想的な光景をつくるという。


      コンサート、演劇、ミュージカル風の「言葉の
     実験劇場」をコンセプトに、中島みゆきが1989年
     に始めた夜会は18回続いている。ストーリー性が
     打ち出されるようになったVOL3に、中国の故事
     「邯鄲かんたんの夢」をテーマに、一人の女性が夢の
     中で見た少女から老婆までの一生を描いている。 
     「邯鄲の夢枕」の力は、「望みなんか持ってもむな

    しいものだ」と夢を諦めさせることなどではなく、「その人間の奥底にある本音」、すなわち「本当の願い」を解き明かすことなのだと言っているようでもある。


     今や約6800万人が使う無料通信アプリLINE。
    誕生の契機は大震災だった。ラインの運営会社は、電話がつながりにくい中でも「大切な人と連絡を取れるサービスが必要だ」と判断、急ピッチで開発し3カ月後にサービスを始めた。
     こだわりは、相手がメッセージを読んだか分かる「既読」機能をつけたこと。相手に返信する余裕が
    なくても、既読と分かれば安心する。そんな思いを込めた。 LINE 「既読」 の意味。


       鼻白む はなじらむ
     われながら言い訳めいているのに気がついて、忠熈はいささか鼻白んだ。  
                   横溝正史『金田一耕助 仮面舞踏会』より
     元飛込み選手を両親にもつサラブレッドの自信家ぶりに、飛沫は本気で
                鼻白んできた。 森絵都『DIVE!! 上 』より
       
      何か突拍子もないことに遭遇した時やきまり悪い出
     来事が起きた時などの、気後れした表情や何となく恥
     ずかしい様子を表す言葉。


      台湾は、「蓬莱島」、「美麗島」と呼ばれる。
      日本では浦島伝説で理想郷の伝承として海神宮
     などと習合したとも思われた。
      平安時代に僧の寛輔が、「蓬莱山」とは富士山
     を指すと述べた。『竹取物語』にも、「東の海に

    蓬莱という山あるなり」と記され、「蓬萊の玉の枝」が登場する。
     美麗島も、『広辞苑』にはないが、鉄道に「美麗島駅」があって、「びれいじま」で引くと出てくる。
     どちらも、台湾に関する本を読んで初めて出くわした呼び名だが、名は体を表している言葉だと思うようになっている。


     
    Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 09:59 | comments(0) | trackbacks(0) | -
    怒りのメリット
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       全豪オープン、錦織選手は残念ながら準決勝でジョコに惜敗。6年連続のベスト8でも立派。苦手なプレイスタイルの選手や何度も負けた選手にも勝った。準々決勝で勝ったツォンガ選手が印象に残っている。

            

        簡単なミスをしたとき、自らを奮い立たせるように雄叫びを上げる。
        200勸幣紊離機璽屬箸つての勝利を持ちながら、錦織に勝てなかった。

       びっくり この自らを闘志を鼓舞する仕草に親近感と好意をもって見ていた。
        「怒っている」ようにみせることには、「すっきりする」、「相手に勝と
        うとする意思を見せる」、「モチベーションを上げる」というメリットが
        あると思っている。「がんばる」源となるアドレナリンは、怒りのエネ
        ルギーがないと生まれない。自分の不甲斐なさへの「怒り」が向上心
        を生むと、強く信じている。

       
       男 これに対して、アンガーマネージメントの考え方がある。
        怒ることのデメリットを考えると、「身体に及ぼす悪影響」の方が大
        きく、体のあらゆる機能が落ち、通常の7〜8倍くらいのダメージがあ
        ると言われていて、怒りの「衝動・志向・行動」をコントロールすべ
        きだというのだ。


       GO! そして、職場の人間関係から起こる問題への対応や、学校で荒れた
        りキレたりする子どもへの教育に生かそうという動きがある。

         1970年代アメリカに始まった「怒りの感情をコントロールする」ため
        の心理トレーニング方法を広めようと、日本にも協会が設立され、社
        員研修などに進出している。また、ファシリテーター養成に躍起だ。

         怒り かつての「臨床心理士」の誕生と同じで、繁盛しそうだ。
       

        ツォンガ選手は、ボールガールの異
       変(30度を超える連日の猛暑で体調を
       崩した。)を察知すると、すぐさま試合
       の中断を要求して彼女を補助した。背
       中に手を回し支えながらコートサイド
       まで付き添う優しさを見せた。
        ネットの声は、「紳士的な上に、迅速
       なものだった。」とか。


       
      Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 12:13 | comments(0) | trackbacks(0) | -
      新年おめでとう
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         三が日も過ぎて、「おめでとう」は、もう遅いが、
         年賀状に「新年明けましておめでとうございます」が目立ち、
         LINEにも、「あけおめ」などが溢れているので、
         この言葉について考えてみた。


                                                                
          「お−めでとう」は、「めでたし・終」
          →「めでたく・用」のウ音便で、「ござい
          ます」「存じます」が略された形。
           そして、もともとは「愛づ」+「甚いたし」
          の「愛で甚いたし」なのだ。
            

         「愛づ」は、 ほめる、気に入る、愛するという意味の言葉で、美しいもの、素晴らしいもの、可愛いものに深い愛情を寄せる気持ちを表す。
         「甚いたし」は、その状態が甚だしいという意味だ。
          
         祝いの場の挨拶、祝意を表す言葉として使われる「おめでとう」は、言葉の成り立ちや起源からみると、「愛したい」気持ちがこめられた言葉だ。
                                                    
                                                           
         「めでたい」は、美しい、素晴らしい、可愛い、喜ば
        しい、見事だ、美味しいなどの広い意味で使われてきた。
         私たちは、自分のこれらの気持ちを率直に表す言葉と
        して、迷うことなく使っている。

          
         〈おまけ〉 語源でみたように、「めでたい(めでたし)」は文語(古典文の
              中の言葉)だ。時間があれば、こういうところから学習を始める
              と、抵抗感が減らせるかもしれない。
               「あやしくうるはしくめでたき物にもと申す。」
                (神秘的で立派で素晴らしいものですね。竹取物語)


         
        Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 23:54 | comments(0) | trackbacks(0) | -
        2015年を表す漢字「安」
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           これも、年末恒例の「今年の漢字」。
           2015年・今年を表す漢字は「安」と、アンケートの結果を日本漢字能力検定協会が、京都・清水寺で発表した。森清範貫主が特大の和紙に墨で書き上げた。

               5632票/129647票

           

           「安保関連法案」が審議され、採決に国民の関心が高まったことや、世界で頻発するテロ事件や異常気象など、人々を不「安」にさせた年、ピン芸人・とにかく明るい安村の「安心してください 穿いてますよ。」のフレーズが流行するなどが理由に挙がった。

           ♧ テレビなど視覚に訴えるマスコミは、おもしろおかしく後者を真っ先に
            取り上げたが、

           ♤ さすが新聞各紙は、安倍政権のもとで安全保障関連法案の採否をめぐり
            国論を2分した点や、世界で続発したテロや異常気象、マンションの杭
            打ちデータ流用などが、人々を不安にしたことから、「安」は「不安」の
            「安」であることを告げている。


            ◇◇ 憲法改正を進めているのも、消費税の軽減税率の決定にも、
              結局圧力をかけている政権安倍の「安」であり、それを良しと
              しているかどうか、内閣支持率の推移を見れば一目瞭然だ。◇


              応募総数は、12万9647票。
            「安」が5632票(4・3%)。
              2位が新語・流行語大賞にもなった
            「爆買い」などから「爆」(4929票)、
            戦後70年を反映して「戦」(4556票)、
            芸能人の結婚が相次いだので「結」
            (3602票)と続いた。 


           
          Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 22:07 | comments(0) | trackbacks(0) | -
          春秋の争い
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             県北部那須塩原市の大山巌元帥墓所に続く「大山参道」の、イロハモミジ
            約80本が紅葉して、緑・橙・赤の色彩豊かなアーケードとなっていることが伝
            えられている。

                  

             私の住まいからも近いが、散歩道にしている人たちにとっては、一つの宝
            を掌中にしているようなものだ。


             この近くに住んでいる人たちは、もう一つの財を持っている。
             春の桜だ。歩いても行ける距離に、桜の名所・烏が森がある。

                 


             この人たちも、私たちも、このどちらが素晴らしいかと優劣を争ったりはしない。

             日本の文学史には、「春秋の争い」という風雅な論争があった。「春と
            秋ではどちらが情趣に富み、いずれが趣き深いか」を巡るもの。日本人の
            春と秋への関心を表すものだが、単なる好みで
            選ぶ領域だ。       

             額田王は、〈秋山吾は〉と応え、平安の歌人
            は、〈春はただ花のひとへに咲くばかりものの
            あはれは秋ぞまされる〉と詠んだ。源氏物語
            (野分)には、『春秋の争いに昔より秋に心よす
            る人は数まさりけるを』とある。
                            秋は夕暮れ
                                                                 
             争いの形を借りて季節の味わいを深めるなど、四季の巡りの鮮やかな風土に暮らす我々にだけ恵まれた贅沢かもしれない。ゆとりを忘れ、些細なことには心の動かないた昨今のだが、春秋の優劣を競うような〈遊び心〉があってもいいのではないだろうか。


             
            Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 08:21 | comments(0) | trackbacks(0) | -
            23,28,33の公倍数
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               最近の自らの 不調・怠慢・堕随・誤謬・横着・失敗・堕罪 を認め、その原因を何かに求めていた。
               散々さまよって行き着いたのが、23、28、33 の数字の組合せの、いわゆる バイオリズム だ。
               逃げ かもしれない。

               人間の体内には、一定の周期を持つ3つのリズムがあるといわれている。

                 

                P 身体23日周期:体力・耐久力・抵抗力・スタミナ・エネルギー・勇気
                S 感情28日周期:感情・気分・神経・直感・感受性・反射力・創造力
                I 知性33日周期:知力・思考力・記憶力・分析力・判断力・集中力

               こうしてみると、3つの正弦曲線は重なることなど考えられないほど、くっきりと形取っている。
               数字のうえでは、23,28,33 の公倍数は 23×28×33 の 21252 だから、1年365日で割ってみると、58.22465 ・・・年。
               およそ58.2年で循環する。東洋の干支の60年サイクルに近い。
               
               誕生日を起点とするなら、その58.2年に1回、3つの周期が最高に達する日が来るはずだが、長くて考えにくい。
               
                  
               
                   


               チャートの見方によれば、診断値が「0」になるのが要注意日だということだ。+−で高潮期・低調期と考えるらしい。その程度の受けとめ方でいいのかもしれない。

               それら不調などの原因を明確にせずに、PCが計算してくれた数値を信じることにしよう。古代から人間の運命の周期性は、信仰などに利用されてきた大本だから。


                 
              Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 06:31 | comments(0) | trackbacks(0) | -
              寝ても覚めても皇帝ダリア
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                 この頃になると、皇帝ダリアの咲くのが楽しみだ。
                 いや、霜に当たらずに花を開くかどうかが心配でたまらない。
                 ちかごろ、私の周りでも栽培する人が増えている。(栽培・年越しに訳あり。) 当然屋外で栽培されているが、突然やってくる寒気による降霜で、一朝にやられてしまうことがある。野外での栽培の北限を感じている。

                 今週月曜日26日に初霜があってからは、ずっと天気を心配している。
                 まだ、咲かない。(花芽が伸びきっていないから、今霜が来ても耐えられるかもしれないが。)

                                     


                   昨年の様子 


                 咲いていないもの出しても仕方がない。
                 ああ、今年も、こんなにきれいに咲いてくれと願うばかりだ。

                 見上げるほどの高いところで、薄紫の大きな花を開いていた方がいいが、今日か明日かと気に掛けるのがいい。
                 そして、気がかりで見に行ったり、近くを通ったりする。別な木の様子や昨年のものなどを見て待っていられる。

                 何時でも見ることができる。同じようなものなら、すぐに手に入る。− 今は、すべてに、そういう環境が出来上がっている。
                 映像なら、満開だったものも、今咲いているものも見ることが出来る。生きているものなら、少し南に行けばいい。

                 帰途、自分が生きるための食糧を買いにスーパーに行く。心の栄養に本屋に寄る。ついでに、花屋を覗く。目当てのものはない。
                 ダリアがあった。ソフトピンクにボルダーカラー。

                       

                 違うなあ。ああ、やっぱり皇帝ダリアがいい。
                 条件を変えれば、何時でもどこでも見られるが、自分と関わりを持つ木が、薄紫の花を身一杯に付けるのを望む。


                 
                Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 23:11 | comments(0) | trackbacks(0) | -
                おまじない
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                   長月は十三夜をめでるので、今日の十五夜は忘れられてしまう。
                   雲まで出て、いたのかとさえ思われてしまうだろう。


                    大きなものや満ちているもの、尊さや輝き
                   を感じるもの ・・・を見ると、願い事を唱えた
                   くなる。
                    どうも、満月に対しては、そういうことは
                   行われてこなかったようだ。
                    言い伝えをみると、新月の日に願い事を繰
                   り返し唱えると叶うと信じるということもあ
                   ったらしい。
                    「ちちんぷいぷい七里しちりけっぱい」とい
                   う、厄除けの呪文だ。


                   その “おまじない” に、「まぶたを撫でてもらうと、いい夢がみられる」というのがあったと知った。
                   それが何と、芥川龍之介の文章なのには驚きだ。手紙文でもある。                                                      

                      もう遅いから(午前一時)、やめます。文ちゃんはもうねてゐる
                     でせう。ねてゐるのが見えるような気がします。もしそこにボク
                     がゐたら、いい夢を見るおまじなひに、そうつと眶まぶたの上を撫
                     でてあげます。
                       〈芥川25歳から恋人塚本文17歳への書簡より〉

                   芥川と言えば、手紙だとはいえ、生活と芸術は相反するものだと考え、生活と芸術を切り離すという理想のもとに作品を執筆したと言われてきたから。また、身近な短編「羅生門」や「鼻」、「芋粥」「地獄変」などにみられる教養や理知的なものからは、想像でないものを感じてしまったから。

                                                   
                    文ちゃん(親友山本喜誉司の姪)さへボクと
                   一緒にゐてくれればボクは決して負けないと
                   思ってゐます。・・・文ちゃんがお菓子なら
                   頭から食べてしまひたい位可愛い気がします 


                   これが芥川の手紙かと思われるほどだ。
                   翌年二人は結婚する。
                   そして、10年後睡眠薬自殺をする。

                   この “おまじない”の頃が、最も幸せの時だったろう。


                   
                  Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 23:01 | comments(0) | trackbacks(0) | -
                  秋海棠が咲いた
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                     夜明け前の通り雨は、その日の好天気を約束したようだ。

                     その昇ってきた朝日の受けて、秋海棠が花びらも茎も、鮮やかに際立たせている。

                       花伏して柄に朝日さす秋海棠(渡辺水巴)

                     名前の通り、秋になったことを告げられる。
                     住まいのまわりでは絶えずに、この頃になると必ず顔を見せてくれる。
                     控えめで、可憐な花、咲き方は、和風の雰囲気を醸し出す。

                     どこから、そういう名前がついたのか、別名に「断腸草」とある。
                      (断腸の意味は、「はらわたの千切れるほどの悲しみ」だ。)

                            
                     
                     花からは想像されない。
                     『墨東奇譚』等の永井荷風が、自分の家を「断腸亭」、日記を「断腸日乗」(日記)と呼んでいたそうだ。「断腸」という言葉を使った謂われを確かめるために、『フランス物語』なども読んでみよう。(ウィキペディア 東京大空襲で自宅も類焼、集めた書籍や庭の草花も灰燼に帰す。その後は、放蕩生活で、誰にも看取られずに死んだとか。私の生まれた4年後のこと。)




                     
                    Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0) | -
                    「見る」の意味―竹取物語で
                    0

                       いきなり古文。竹取物語の冒頭、生い立ち・成長から貴公子たちの
                      求婚に続くところだ。

                         この児(ちご)、養ふほどに、すくすくと大きになりまさる。
                         三月(みつき)ばかりになるほどに、よきほどなる人になりぬ
                        れば、髪上げなどさうして、髪上げさせ、裳(も)着す。帳の内
                        よりも出(い)ださず、いつき養ふ。                     

                         よろづの遊びをぞしける。男はうけきらはず
                        呼び集(つど)へて、いとかしこく遊ぶ。世界
                        のをのこ、貴(あて)なるも卑しきも、いかで
                        このかぐや姫を得てしがな、見てしがなと、音
                        に聞きめでて惑ふ。そのあたりの垣にも、家の
                        門(と)にも、をる人だにたはやすく見るまじ
                        きものを、夜は安きいも寝ず、闇(やみ)の夜
                        に出でて、穴をくじり、かいばみ惑ひ合へり。

                        〈  大人の女性になったかぐや姫に髪上げなどさせて、結婚させ
                          たいと願う翁嫗。世間の男たちは、どうにかしてこのかぐや姫
                          を得たい、妻にしたいと、噂に聞いては恋い慕い、思い悩んだ。
                          翁の家の垣根にも門にも、家の中にいてさえ容易に見られない
                          のに、誰も彼もが夜も寝ず、闇夜に穴をえぐり、覗き込むほど
                          夢中になっていたのだ。 〉

                       「見る」を「妻にしたい」、「結婚したい」などと口語訳している
                      注釈書が多いから、生徒は、このまま受取りノートに書く。

                       それで悪くもないが、辞書に当たらせる。
                       ( いっぱいあるな。確かに、「結婚する」ある。)

                       そこで、こんな余談をした。
                       百人一首に、こんな和歌があると、黒板に書いた。
                        
                          相見ての後の心に比ぶれば
                           昔は物を思はざりけり
                                  43番 権中納言敦忠
                        夫婦 になってから、あなたを()気持()ちがます
                       ます()くなりました。 ()()べますと、()あなた
                       にあこがれていたころの物思()いなど()したもので
                       はなかったのです。(日本語ジャーナル)


                       いきなり、N君に話しかける。
                       「答えなくていいから …。今、彼女いますか。最近デートしましたか。」
                       「いません。」(みんなの前では、いるって答えられないよな。)
                       
                       「相は、互いにだね。見るは、辞書にある〈逢う・会う〉だ。」
                       「だから、デートみたいなもんだ。いない、とすれば …想像して。」
                       「思い出して貰おうか、想像じゃなくて …。今デート帰ってきたところだ
                      とする。この和歌だと、デートする前より彼女のことをいろいろと、深く思
                      っている、と言ってるよね。」
                       
                       「見る、の の意味を見て。夫婦となる。異性と関係を持つ。」
                       「これだね …。」

                       「敦忠は、相手の京都・西四条の女性(やがて神宮の斎宮となり神域へ入っ
                      て出会えなくなる人)に、逢えなくなるその日、こんな歌を榊の枝に結び付け
                      て贈ったらしい。」

                        この例でも、古典の文章(和歌を含めた古文)は、言葉一つ
                       一つに深い意味を持たせ、美化するためにいろいろと準備し
                       て婉曲に表現している。そこに魅力を感じる。
                        一種の憧れである。


                       
                      Posted by : 桜の好きなKOMUT | ことば | 07:14 | comments(0) | trackbacks(0) | -
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